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マーガリンのトランス脂肪酸含有量はバターと比べて多いのか?

「マーガリン」でググっただけで、マーガリンのトランス脂肪酸でお前の体がヤバイ!みたいな記事が大量にヒットしたので気になって調べてみた。

…焦るんじゃない 俺は特売のマーガリンの評判を調べたいだけなんだ

手っ取り早く結論から言うと

バターと比べてトランス脂肪酸がすごく多いというほどでもないのであんま気にしなくていいんじゃない?

 

上位にヒットする記事はトンデモ記事が多くて参考にできない

マーガリンの安全性に関するWeb上の記事の大半がアフィブログみたいなやつとニュースサイトの記事なのだが、大体どちらも結論ありきで書かれていて根拠に乏しく信頼するに値しないというのが自分の所感。

マーガリンに批判的な記事の論旨としては、「マーガリンは体に悪いトランス脂肪酸がバターより多い!トランス脂肪酸含有率の表示が海外では義務付けられてるのに日本じゃ野放しだ、日本人の消費者がヤバイ!」みたいなもの。ただしトランス脂肪酸含有量の数字はどこから持ってきたものなのか記載がない。更に言うとトランス脂肪酸に関する誤ったことが書かれている(これは補足に記す)。

一方でマーガリン擁護派は「日本マーガリン工業会が大丈夫って言ってるから大丈夫なんです!」みたいな感じで、いやそれはメディアリテラシー的にどうだろうか…。

 

バターと比較した場合のトランス脂肪酸含有率、に焦点を絞って確認してみる

トランス脂肪酸が本当に体に悪いのかは自分は門外漢なので置いておいて、では日本で販売されているマーガリンに含まれるトランス脂肪酸は本当に多いと言えるのか?というか何を持って「多い」と言えるのか?…そもそもマーガリンはバターの代用品なのだから、バターよりも含有率が多ければ「多い」と言って良いのではないだろうか。

というわけで、マーガリンのトランス脂肪酸は「バターと比べて」多いのか?について、それなりに信頼性のあるソースを提示しつつ結論が出せないかとググってみる。

 

バターの含有率はおよそ2%

食品に含まれる総脂肪酸とトランス脂肪酸の含有量:農林水産省

農水省の2011年の調査によれば、バターのトランス脂肪酸含有率はおよそ2%前後。これよりも格段に多ければマーガリンはトランス脂肪酸が多くてなんか体にヤバイ可能性がある。ちなみにマーガリンは1%未満~13%となっていて製品ごとにまちまちの様子だが…

 

マーガリンの含有率は多くが1%未満~3%

(2ページ目)危険なトランス脂肪酸、含有量ワースト5のマーガリン!雪印、イオン…セブンは開示拒否 | ビジネスジャーナル

2015年の上記記事では、各社に問い合わせた結果が記載されている。上位は6%オーバーとなっているが、多くが3%以下の範囲に収まっている。また上記記事で開示拒否とされた明治は以下の公式サイトのFAQにて一部を公開していて、ほぼ同じ範囲に収まっている。

【トランス脂肪酸】とは何ですか◆㈱明治の主なマーガリン類のトランス脂肪酸、飽和脂肪酸、コレステロール | 明治 | Q&A お客様の質問にお答えします

 

一部を除けばあまり気にしなくていいんじゃない?

一昔前は含有率が10%オーバーのマーガリンも多くあったようだが、今は一部を除けばバターとほぼ同等の含有率の商品が多くを占めるため、そこまでマーガリンのトランス脂肪酸含有率については神経質になる必要はないと思う。それでも気になるなら素直にバターを食べればいいじゃない。ていうか米食にすればいいじゃない。

僕は雪印の「まるでバターのようなマーガリン」(0.6%)が気になるので今度買ってみようと思います。「バター仕立てのマーガリン140g」(6.0%)と間違えないよう気をつけます。

 

 

(補足)一部の誤った知識について

ぶっちゃけ以下の2つの記事中の記載のこと。

トランス脂肪酸が悪い理由!含有量の少ないマーガリンにバターとの違い | 美容健康エトランゼ

トランス脂肪酸とは?マーガリンは良くない!けどバターは大丈夫? | ぼんたのなんでも発信局

気になったのは以下の2点。

また農水省のページになるが以下のページを参考にすると、おそらくこの2点の記載は誤っている。

すぐにわかるトランス脂肪酸:農林水産省

トランス脂肪酸には天然由来のものもある。また後者についてはトランス脂肪酸には天然のものと人工のものという区別はなさそうであり、おそらく不飽和脂肪酸のシス型(天然の不飽和脂肪酸は多くがこっち)とトランス型の区別と取り違えている。