アイドルマスター シンデレラガールズ(アニメ) 感想
25話まで視聴。ネタバレあり。
自分の状況としてはモバマスは未プレイ、デレステはプレイ中、モバマスの二次創作は好物。
良かった所
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アイドルたちがきちんと成長し、自分の意志で進んでいく
最初は皆未熟で子供だし、突飛な行動も取っていたが、色々つまづきつつも互いに信頼を深めつつ成長していき、最終的には頼もしさすら感じるほどになる。また、プロデューサーはアイドルたちに道を強制せず、必ず「どうしたいですか」「選んでください」と問いかける。これもまたアイドルたちが自ら想い、道を選んで進んでいくという自発的な動機を引き出している。
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プロデューサーに好感が持てる
アイドルだけでなくプロデューサーの成長物語でもある。紳士かつ寡黙ではあるが話が進むにつれて人間味と頼りがいが増していく。アイドル達にウザ絡みするよりも逆にいじられるくらいのキャラクターの方がこの手の作品にはベターということの証明ではないだろうか。また第二シーズンでは他のプロジェクトのアイドルも引き込むあたりしたたかでもある。
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話の流れと挿入歌の歌詞がマッチしている
特に19話のØωØver!!、24話のS(mile)ING!は鳥肌モノ。19話のみくりーなの行き違いからの二人で歌う「君と 君と 君と さあ進もう」、24話までの卯月の挫折からの「もうくじけない」といった具合に前へ進む決意を強調している。
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シンデレラに沿った話の流れと演出がうまい
「シンデレラ」ガールズだけに、階段の登り降り・立ち位置や時計の示す時間でキャラの置かれている状況を描写しているあたりがうまいと思った。セリフやキャラの表情以外の部分で心情描写をする作品は久しぶりな気がする。また第二シーズンでは地下の部屋に移って灰かぶりの少女となったシンデレラプロジェクトのメンバーだが、25話で時計の針が12時を過ぎても魔法は解けず、彼女たち自身の想いというM@GICでシンデレラであり続ける…という流れは感動的。
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新たなカップリングを産んだ
ラブライカ、凸レーション、アスタリスク、後はKBYDやありふみ。どれも見ていて幸せ。というかアニメ発の組み合わせだったって初めて知ったくらい違和感なかった。特にアスタリスクの夫婦漫才ぶりはご馳走様です!!既存のニュージェネレーションズやあんきらももちろん良かった。
気になった所
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完全に初見だとおそらくキツい
キャラの可愛さと成長を楽しむ物語なので、キャラに入り込むことが出来ないと全く楽しめないと思うがそのハードルが初見だと高いと思われる。ソシャゲ発だけにキャラのアクが強く、なんやこのキ○ガイ…と思った時点で楽しめないのではないだろうか。
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暗いシーンが多い・日常回が少ない
アイドルとプロデューサーの成長物語ではあるが、その前には必ず何らかのトラブルがある。話に抑揚をつける都合上なのか、山を作るだけでなく前フリとして谷を掘っているようにも感じる。特に第二シーズンは気楽に見られる回はほとんど無い。担当アイドルがキャッキャウフフしている様を見たかった人には不満だろう。自分も日常回については不足気味だと思う。もっと4話みたいな話が見たかった…
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担当アイドル(推し)がシンデレラプロジェクトにいないとおそらく楽しめない
基本的にはシンデレラプロジェクトの初期メンバー14名とその中のニュージェネレーションズ3名が中心人物となる。その他のキャラクターは一部の先輩キャラや後から合流組を除いてほとんど背景キャラのような扱いになっているため彼女らの担当Pは残念だったのではないだろうか。特に不憫なのはトライアドプリムスを除いたプロジェクトクローネ組。彼女たちのライブシーンって無かったような気がするが…
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美城常務が物語の下僕
話を転がすために生まれたキャラクター感がすごい。赤字でもないのに既存プロジェクトの全解体はちょっと意味がわからない。クローネについては346とは別会社でやるという手もあったのでは。また常務に割かれた尺は少なくない。その尺があればアイドルたちに回してほしかった。
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アイドルを目指すモチベーションが卯月と凛以外よくわからない
卯月と凛については物語中で説明がされるが、他のメンバーについては杏以外明示されておらず、本当にアイドル目指しているのか不安になるレベル。デレステのアイドルコミュでもスカウトするまでの流れはかなり適当なので描写がないのは仕方ないかもしれないが…
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放送最終話にもかかわらず25話が省力化しすぎ
第二シーズンだけで二回総集編を入れたあたり、当時の進行は壊滅的だったと思われる。そのための苦肉の策だとは思うが、ライブ中にも過去の回想絵や止め絵が多く出てきてあからさま過ぎる。せっかくの放送最終話、もっと好きなアイドルたちが歌って踊る様を見て終わりたかった。
総括
色々気になる所はあったが自分としては結構満足いく出来。元がキャラありきのソシャゲだけにストーリーに乗せるのは大変だったと思うがよくここまで仕上げたと思う。シリアス路線故に成長を感じられてキャラがより印象的になったし好きになったので、この路線は正解だったと思う。ただキャラが好きすぎるが故にアニメが好きになれない人がいるのもわかる。
蛇足
- KBYDはおいしいポジションだったが可愛かっただけにもっと出して欲しかった。制服紗枝はんハンパないっす。でもやっぱりカワイイボクが一番ですね!
- 某ゲーム速報JINが凛がアニメで株を下げたみたいな言い方してて凛担当Pとしては不安だったけどそうでもなかった。クールKawaiiとはいえ15歳の女の子らしくてよくないすか?